山ではなくても

ちりも積もればsomething


「ちりも積もれば山となる」ってなぁ気が長すぎる。
よく考えてみよう。ちりって言ったら、もう目に見えないくらいちっちゃいごみのことだ。
砂場の砂よりもちっちゃい。
せいぜい「ちりも積もればほこりとなる」がいいところだ。
さらにそのほこりを集めて山が出来るなんて、想像もつかない。
こうなってくると、もう皮肉にも使えそうだ。


例えば、節約のために家中のコンセントを抜きまくる主婦に向かって
「ちりも積もれば山になるっていうもんな〜。ちりが、山に……うへへ。」


こんな笑い方をされたら腹を立てずにはいられまい。
でも大丈夫。そんなときには、こう言い返せばよい。


「あら、ちりも積もればsomethingって言うじゃない?nothingじゃあないのよさ。きーーっ。」


せっかく言い返しても、腹を立てているのがばれてしまったら負けである。
ともかく、この例からもわかるように
「ちりも積もれば山になる」がポジティブなのに対して
「ちりも積もればsomething」はどちらかというとネガティブである。


といっても、完全にネガティブなわけではない。
暗闇の中を手探りで進むような、先の見えない状態、自分の努力が山をなす姿が想像出来ない状態、そんな中でもsomethingを信じて少しずつ前へ進もうとする人を助ける言葉なのだ。


あーいやだ。きれいにまとめすぎた。