多い勝ち

じゃんけんで「多い勝ち」ってのがある。
人数が多いときなどに行われるもので、一番多い手を出した人たちが勝ち抜ける。
これが、すげー嫌い。


何がやだって、インチキができるからだ。
例えば、仲間外れの一人を除いた他の全員が
あらかじめ「グー」を出すと示し合わせておけば
必然的に仲間外れの人が負ける。
巧妙にやれば、負けた人も偶然負けたのだから仕方ないと思ってしまうだろう。
実際、これに近いものを見たことがある。ひどい。


また、昔学校の体育の時間、サッカーのキーパーを決めるとき、
毎回「多い勝ち」をしていたのだが、そこでおもしろい現象が発生していた。
それは、「グーを出すと勝ちやすい」という現象だ。
何故、それが始まったのかはわからない。
もしかしたら、数人の打ち合わせがあったのかもしれない。
とにかくも、重要なのは「グーが勝ちやすいと気づいた人は、必ずグーを出す」
ということだ。他の手を出すメリットは皆無だ。
みんなの前で「グーが勝ちやすい」ことを指摘する人はいなかったが
多くの人が気づいていたのは明らかだった。
結果、負けるのは「グーが勝ちやすい」ことに気づかない人か、
「グーが勝ちやすい」ことを知っているのに、うっかり他の手を出してしまった人だ。
実際、負けた時に「あぁっ!しまった」とか言ってるうっかりさんがいた。
私はうっかりしなかったので、負けることは無かったように思う。


このように「多い勝ち」は、とても公正とはいえない。
しかし
私が「多い勝ち」が嫌いな本当の理由は、そのこと自体ではないのだ。
「多い勝ち」が嫌いな本当の理由、それは


なんで「少ない勝ち」にしねえんだよ! おいっ!


ってことだ。マジであったまくるくる!