ミックスミキシング

最近ミキシングの意味が分かってきた気がする。
あと、ベタ打ちの意味も。
以前はミックスというのはリバーブとかコーラスとかフィルターとかイコライザーとかコンプレッサーとか
の事だと思ってた。
重要なものを忘れていた。パンニングとボリュームバランス。特に、ボリューム。
というか、そもそもMSGSだとパンとボリュームしかいじれないので、これまでも気にしてはいた。
でも、正直、適当だった。
何かを勘違いしていた。
とある既存曲のコピーを作ってみた気付いた。
コピーを原曲に似せるには、当然ボリュームバランスに気を配る必要がある。

そういえば、TiMidityでのcfgファイル調整の経験も、大きな意味があったのだろう。
私は、MSGSで聴いたときとTiMidityで聴いたときで、できるだけ違和感が無いように
各音色のボリュームを調整したのだ。まず適当なMIDIをMSGSで聴き
「ベースは所々高めの音が聞こえる程度」とか「低音のストリングスが主役」とか
「スネアは埋もれ気味」などの印象を拾い出し、それをTiMidity上で再現するようにした。

コピーをしていての大きな発見は


一つのパートの音量が曲を通して一定であるとは限らない


ということだった。
実に当たり前のことだ。君、何、言ってんの?と言われそうだ。
問題なのはバランスだ。
ミックスとはバランスだっ。
ある時は笛が前に出る。ある時はラッパが前に出る。
ラッパが前に出るとき、笛は下がるべきだ。吹くのを止めるのでないなら。
なぜバランスが大事なのか、なぜこれまで適当に済ませてこれたのか。
それは、コピー曲の再現という見方と関係があった。


「自分が聞いている曲」を「他人が聞くサウンド」の上に再現しなくてはならない。


自分が作った曲は、自分の耳に、自分が聞こえたいように響く。
しかし他人の耳に同じようには響かない。


ボリュームのバランスが悪くても自分の脳内では、適切な変換がなされる。
しかし、数日後に改めて聞くと、バランスの悪さにがく然とする。
これが「ベタ打ち」だっ。
僕はベタ打ちというのは、表情がついていないことだと思っていた。
スネアを同じ強さで叩き続けることだと思っていた。
それくらい多めに見ても良いじゃん、と思っていた。
しかし、真のベタ打ちとは、バランスが悪いこと、ミックスをしていないことだったのだ。
そういう曲は他人の耳には正しく届いていない。
バランスが悪いと言う一点で、とんでもない損をしている。
自分が作ったつもりの曲が、他人には聞こえていない。


ボリュームとパンだけでもミックスは出来る。
ボリュームだけでも出来る。
まずそこからだベイビー。